新鋭・内川の冷徹すぎるリーチ判断!麻雀プロ団体日本一決定戦第3節3回戦A卓レポート

9/13(火)16:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、第1回麻雀プロ団体日本一決定戦第3節3回戦A卓の様子をお届けします!

対局者は、起家から順に

村上 淳(最高位戦日本プロ麻雀協会)

河野高志(RMU)

内川幸太郎(日本プロ麻雀連盟)

鈴木達也(日本プロ麻雀協会)

レポーターは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)です。

2006年、競技麻雀界に激震が走る。

土田、多井、河野、阿部など、プロ連盟のエース格がごっそりと脱退し、新団体を設立したのだ。

その年、入れ違いでプロ連盟のリーグ戦にデビューを果たしたのが、内川幸太郎である。

前年に入会した内川は、鳳凰位決定戦やAリーグなどを積極的に観戦にいき、上位リーグ者のデータを蓄積した。

ここで相対する河野も、当然その対象の1人。

その経験がこの半荘で活きる。


局面が大きく動いたのは東3局。

村上がリーチのみの4m7m待ちで先手を取る。

これに対し、同巡にテンパイを果たしたオヤの内川。

1mを押してドラ雀頭のダマテンを選択する。村上の河に3sがあり、絶好の待ち。

村上に対して1mは無スジだが、これだけでは内川がテンパイなのか、まだ判断できない。

しかし、その後1pをツモ切り、手出しで4pという2発の無スジを押したとあらば、テンパイはほぼ確定。

待ちはどこで、打点はいかほどか。

例えば、河野が内川と同じことをすれば、現物待ちで高い手なのではないかと直感的に判断できる。

ただ、相対する3者からは、内川の打点・待ちがわからない。

新鋭・内川のデータがないからだ。

このダマテンに飛び込んだのが、河野だった。

前巡にテンパイを組んでいた河野が3sをツモ切り、内川の12000が炸裂。


続く1本場でも内川が鋭い選択を続ける。

タンピンドラ2のテンパイを果たした内川。

河野の河に3s、マンズのホンイツ気配の村上の河に6sがあり、達也も仕掛けていることから、ダマテンにすれば誰からでもこぼれそうな待ちだ。

しかし、内川はここでリーチをかけた。

内川「ホンイツの村上さんは抑え気味で牽制の意味が強そうな仕掛け。達也さんの方が早そうで、達也さんにオリてもらうためにリーチしました」


では、答え合わせといこう。

早々に發をポンした村上が、間に合わなそうなこのリャンシャンテン。

一方、村上に対抗して自風の南をポンした達也は、このイーシャンテンであった。

冷徹なまでに正確な速度読み。

そして、内川がリーチをかけると、村上・達也が手を崩し、内川の一人旅。

完璧な分析で自ら切り拓いた旅路の先には、財宝が眠っていた。

6000オールで勝負を決める。


村上・達也という、他団体トッププレイヤーの打ち筋も、内川の頭には当然インプット済み。

「打ったことはないけど、河野さんや村上さんの麻雀はよく観て知っていますから。逆に向こうはぼくの麻雀を知らないんで、有利ですよね」と、さらっと言ってのけた。

これで押せ押せムードかと思いきや、南1局にはこの7巡目テンパイをきっちりダマテン。

すぐに達也から7sがツモ切られ、2000点で局を消化する。

あの6000オールをリーチする打ち手がこれをダマテンである。

内川「オヤ番以外は局消化でいいと思っていました」と、決して冷静さを欠かなかった。

正に、確かな分析眼に基づく内川の冷徹なまでの完勝で、新鋭が各団体の看板選手を一蹴している。

内川 +52.5

達也 +27.8

村上 ▲23.6

河野 ▲46.7


最終節に向け、第3節も残り1回戦。

プロ連盟と最高位戦のトップ争いに対し、プロ協会も追い上げを開始した。


鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)


■次回放送(最終節):9月25日(日) 14:30~ AbemaTV麻雀チャンネルにて


麻雀プロ団体日本一決定戦

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