瀬戸熊のリベンジ!水巻の粘り!麻雀プロ団体日本一決定戦第3節1回戦A卓レポート
9/13(火)16:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、第1回麻雀プロ団体日本一決定戦第3節1回戦A卓の様子をお届けします!
対局者は、起家から順に
河野高志(RMU)
小倉 孝(日本プロ麻雀協会)
瀬戸熊直樹(日本プロ麻雀連盟)
水巻 渉(最高位戦日本プロ麻雀協会)
レポーターは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)です。
2004年、十段戦決勝。
プロ連盟のエース格で、十段位を2連覇中の河野高志に対し、当時無冠の瀬戸熊直樹が挑戦した。
瀬戸熊が最終戦オーラスまで河野を苦しめたが、わずかに届かず、河野が史上初の3連覇を達成する。
12年後、現在プロ連盟のエースとなった瀬戸熊が、RMUに移籍した河野に再び挑戦する。
東1局に先制したのは河野。
追いかけリーチの水巻から3pで3900をアガった。
「セト、まだまだ負けないぜ?」
そんな想いが聞こえる。
この後、水巻が盛り返し、瀬戸熊も流局テンパイなどで粘って3者3万点台で迎えると、河野が白をポンしてこのテンパイ。
平たい点数状況であるため、打点よりもアガリ自体の価値が高まっている。
ここに、目一杯に構えた瀬戸熊がタンピンリーチで反撃。
河野vs瀬戸熊。
結果は、一歩も退かずに応戦した河野が、7pを掴んで瀬戸熊に3900放銃となった。
瀬戸熊が勝負所を制し、トップ目に立つ。
一方、2着目の水巻は、この平たい点数状況ではやはり打点よりもアガリを取りにいき、生牌の東を頼って先制リーチ。
しかし、押し返した小倉に残り数巡で追いかけられ、5mを掴んで逆に8000を献上。ラス目に落ちてしまう。
その後1人テンパイなどで粘ってオーラスを微差の3着目で迎えた、オヤ番の水巻。
400・700でもツモられればラスという絶体絶命の状況で、この配牌。全員がある程度のスピードを意識するこの点数状況では、概ね投了である。
しかし、水巻は絶対に諦めなかった。
4巡目にペン3sをチーした小倉のチー出し7mをポンするところから仕掛け始める。
チートイツのリャンシャンテンだったが、タンヤオ一直線であがきにいった。
ただ、これはほぼ間に合わないだろう。
やはりというか、先制テンパイは瀬戸熊。
続いて小倉にもテンパイが入る。
どちらもアガリトップである。
自身の半荘を終えてモニター観戦している最高位戦・村上も「ああ、ヤバイ。さすがにラスか」とポツリと漏らす。
その刹那、水巻が珍しくツモ牌を叩きつけた。
打点はない。
たったの500オールである。
しかし、ラスからはかなり遠ざかる一撃だ。
最後方から追いつき、チームのためにアガった価値ある500オールに、冷静沈着な水巻にも思わず力が入った。
ところが、これをアガってなお、次局に河野からリーチが入ってしまう。
もうダメか。
それでも軽快に仕掛けてテンパイを入れていた水巻は、河野との2人テンパイ流局で凌ぐ。
次局、水巻は小倉より100点上の2着目になっていたが、やはりツモと言われた瞬間に3着目以下に落ちるため、痺れる時間が続く。
それでも水巻は前に出続けた。
すると、ついにトップ目瀬戸熊が勝負を決める。
3sで放銃したのは小倉。
その瞬間、最高位戦チームは歓喜に両手を挙げ、村上は「これは本当にすごい。おれならとっくにラスで終わっていたよ。いやー、すごい!」と興奮で顔を赤らめる。
チームのために粘りの2着を取り切った水巻を、最高位戦チームが拍手で控室に出迎えた。
瀬戸熊 +39.3
水巻 +10.1
小倉 ▲14.4
河野 ▲35.0
水巻のこの粘りには、河野に十段戦の借りを返した瀬戸熊も、「水巻さんの鳴きが的確で参った」と、この表情↑。
この卓の結果を反映したかのように、トータルでも最高位戦の加点をさらに超えるポイントを上乗せしたプロ連盟が、後続をさらに引き離した。
プロ連盟を捕まえる団体はどこなのか、はたまたプロ連盟が逃げ切ってしまうのか。
運命の後半戦が幕を開けた。
鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)
■次回放送(最終節):9月25日(日) 14:30~ AbemaTV麻雀チャンネルにて
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